「療育って専門家がやることでしょ?」
そんな風に思っていませんか?
実は、家庭でもできる「簡単な療育」はたくさんあります。
特別な道具がなくても、日常の中にちょっとした“遊びの工夫”を取り入れるだけで、お子さんの発達を自然にサポートできるんです。
この記事では、10年以上障害福祉に関わり、現場で個別療育を行ってきた社会福祉士パパが、家庭で実践できる「簡単療育アイデア」を年齢や発達段階に合わせてご紹介。
「楽しく遊ぶだけ」で、言葉・身体・心の発達を育むヒントが満載です!
【年齢別】家庭でできる簡単療育アイデア10選
1. 赤ちゃん期(0~1歳)|感覚遊びで脳を刺激
① ガーゼで「いないいないばあ」
ママ・パパの顔が隠れて現れるシンプルな遊びは、乳児の「予測する力」を育てます。
② 手のひらに触れて「おててトントン」
手のひらへの刺激は、将来の手先の器用さの土台に。名前を呼びながら行えば、呼ばれたときの反応力も育ちます。
2. 幼児期(2~3歳)|まねっこ遊びでコミュ力UP
③ おままごとで「ごっこ遊び」
「ちょうだい」「どうぞ」など、言葉のキャッチボールを育てます。まねる力=模倣力は言葉の発達に直結します。
④ お名前体操
「○○ちゃん、ばんざーい!」「ぐるぐるまわって~」など、体と名前を使った遊びで、自己認識が高まります。
3. 幼児後期(4~6歳)|ルールや順番を学ぶ遊び
⑤ サイコロで「色探しゲーム」
サイコロに色を貼って、出た色の物を部屋で探すゲーム。集中力と色の認識、順番待ちの力も育ちます。
⑥ 手作りすごろく
マスに「ジャンプ3回」「あっち向いてホイ」などを記入。体を動かしながらルールを守る経験が積めます。
【発達を促すテーマ別アイデア】
4. 手先を育てる|指先療育
⑦ 洗濯バサミ遊び
厚紙に動物の顔を描いて、耳に洗濯バサミをはさむだけ。手の力や指の分離運動が育ちます。
⑧ シール貼り遊び
百均で買えるシール台紙でOK! 指先の巧緻性を遊びながら高めます。
5. 言葉の力を育てる|やりとり療育
⑨ クイズごっこ
「これはなーんだ?」「正解!」のやりとりで、語彙・発語・表現力がアップ。答えられなくてもOK。「考える」経験が大切です。
⑩ お話づくり
絵本の続きや、写真を見て「この子はどこに行くのかな?」など、自由なお話づくりで、想像力・構成力を育てます。
家庭療育を成功させる3つのコツ
1. 「できた」より「楽しめた」を大切に
子どもは遊びの中で育ちます。「うまくできるかどうか」ではなく、「親子で楽しめたか」が一番の成果。
2. 時間は短くてOK!
療育遊びは“質”が大事。1回5分でも、集中して楽しい経験ができれば充分です。
3. 無理しない・比べない
成長スピードは子どもそれぞれ。焦らず、その子の“今”に寄り添う気持ちを大切に。
おわりに|親子の時間が最高の療育
家庭での遊びは、子どもにとって安心できる最高の「療育の場」です。
難しく考えず、「一緒に遊んで楽しかった!」という経験を、ぜひ毎日の中に取り入れてみてくださいね。
もし発達や接し方に不安がある場合は、地域の発達支援センターや保健師、社会福祉士などの専門家にも気軽に相談してみましょう。
「遊びが子どもを育てる力になる」──そのことを、今日からあなたの家庭でも体感してもらえたら嬉しいです。
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